三言語の表記
日本語ISO 2859-1(AQL抜取検査)略称:AQL
EnglishISO 2859-1 (Sampling Procedures for Inspection by Attributes — AQL)
中文ISO 2859-1(计数抽样检验程序 AQL)

ISO 2859-1(AQL抜取検査)とは

ISO 2859-1は、合格品質水準(AQL)を指標にして、ロットごとの計数値抜取検査の方式を定める規格です。ロットの大きさから検査水準に応じた抜取数と合否判定数を表で決め、検査の厳しさを調整します。受入検査や出荷検査で広く使われ、MESやQMSで抜取の手順と判定を自動化する際の基になります。2026年1月に第3版(ISO 2859-1:2026)が発行され、1999年版は廃止されました。

抜取数と合否判定数の決め方

ISO 2859-1の抜取方式は、次の順番で決まります。

  1. ロットの大きさと検査水準(通常は水準II。破壊検査などでは特別水準S-1〜S-4)から、サンプルサイズ文字(A〜R)を引く
  2. サンプルサイズ文字と、仕入先と合意したAQLから、主抜取表で抜取数n、合格判定個数Ac、不合格判定個数Reを引く
  3. n個を検査し、不適合品数がAc以下なら合格、Re以上なら不合格とする

たとえばロット2,000個、検査水準II、AQL 1.0%、1回抜取のなみ検査では、文字はK、抜取数125個、Ac 3、Re 4です。

特徴は、検査の厳しさを切り替える「切替えルール」を持つ点です。なみ検査で連続5ロットのうち2ロットが不合格になれば「きつい検査」へ移り、きつい検査で連続5ロットが合格すればなみ検査へ戻ります。連続10ロット合格などの条件を満たすと「ゆるい検査」に移り、抜取数を減らせます。

他のパート・計量抜取・JISとの関係

規格対象使い分け
ISO 2859-1連続ロットの計数値抜取(AQL指標)継続取引の受入・出荷検査
ISO 2859-2孤立ロットの計数値抜取(LQ指標)単発のロット
ISO 2859-3スキップロット抜取実績の良い仕入先で検査を間引く
ISO 3951シリーズ計量値抜取(測定値で判定)少ない抜取数で済ませたい場合
JIS Z 9015-1ISO 2859-1に対応する日本産業規格国内の取引仕様書で引用される

英語と中国語での言い方

英語の規格名は Sampling procedures for inspection by attributes — Part 1 です。AQLは現在の規格では acceptance quality limit(合格品質限界)で、以前の acceptable quality level も実務では残っています。文中では "sampling per ISO 2859-1, inspection level II, AQL 1.0" のように引用し、抜取数は sample size、合格・不合格判定個数は acceptance number / rejection number、なみ・きつい・ゆるい検査は normal / tightened / reduced inspection、切替えルールは switching rules です。中国語では 计数抽样检验程序 で、対応規格は GB/T 2828.1 です。AQLは 接收质量限、抜取数は 样本量、なみ・きつい・ゆるい検査は 正常检验・加严检验・放宽检验 と書きます。

MESで抜取検査を自動化するときの確認点

  • 検査計画に「検査水準・AQL・抜取形式」を品目ごとに持ち、ロット数量から抜取数とAc・Reを自動で引く
  • 切替えルールの状態を仕入先×品目の単位で保持し、ロット判定の履歴から自動で切り替える
  • ロットの定義をはっきりさせる。入荷単位か仕入先ロットかで抜取数が変わります

よくある質問

2026年版への移行で、社内の検査基準を変える必要がありますか?

取引仕様書や社内規格で「ISO 2859-1:1999」を版付きで引用している場合は、引用の更新が必要です。変更の内容は規格本文で確認し、自社が使う抜取表やルールに影響があるかを品質部門で評価してください。

全数検査と抜取検査はどう使い分けますか?

破壊検査や検査コストが高い場合、ロットが大きい場合は抜取検査が現実的です。安全に直結する特性や、1個の不適合も許されない品目は全数検査または自動検査になります。抜取検査はロットの合否を判断する手段で、個々の製品の保証ではありません。

深く知る

Definition (English)

A standard for lot-by-lot sampling inspection by attributes indexed by acceptance quality limit (AQL). Sample size and accept/reject numbers are taken from tables according to lot size and inspection level, with switching rules for stricter or looser inspection. It is common in incoming and outgoing inspection and underlies automated sampling in MES and QMS. The third edition, ISO 2859-1:2026, was published in January 2026 and replaced the 1999 edition.

释义(中文)

以合格质量水平(AQL)为指标、按批进行计数抽样检验的标准。根据批量和检验水平查表确定抽样数和接收/拒收判定数,并有加严或放宽转移规则。广泛用于来料检验和出货检验,是MES、QMS自动化抽样判定的基础。第3版(ISO 2859-1:2026)已于2026年1月发布,1999年版同时废止。

関連する用語

参照した規格・文献

  • ISO 2859-1:2026
  • ISO 2859-1:1999(廃止)

釈義は当社が独自に記述したものです。規格の条文は転載していません。

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出典表記の例

株式会社サオス MES-DX「MES用語集:ISO 2859-1(AQL抜取検査)」https://mes-dx.com/terms/iso-2859-1(CC BY 4.0)

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<blockquote cite="https://mes-dx.com/terms/iso-2859-1">
  <p>ISO 2859-1は、合格品質水準(AQL)を指標にして、ロットごとの計数値抜取検査の方式を定める規格です。</p>
  <footer>出典:<a href="https://mes-dx.com/terms/iso-2859-1">株式会社サオス MES-DX「MES用語集:ISO 2859-1(AQL抜取検査)」</a>(<a href="https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja">CC BY 4.0</a>)</footer>
</blockquote>

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この記事を書いた人

株式会社サオス

株式会社サオス MESソリューション部

DELMIA Apriso を中核とした MES / 製造DX の導入・運用・人材育成を手がけるITコンサルティング企業。ISO 9001:2015 / ISO 27001:2022 認証取得。 日本・中国・米国で製造業のMES導入を手がけた実務者が、欧米・中国の一次情報にあたって書いています。