
規制・コンプライアンス
FDA CSA、EU GMP Annex 11/22、デジタルプロダクトパスポート、中国のデータ越境規制。MESアーキテクチャを直接規定するルールを追跡します。
FDAは緩め、EUは締める──2025〜2026年のGxP MES規制の非対称
FDAはComputer Software Assurance最終ガイダンス(2025年9月24日)でリスクベースを公式化し、EUはGMP Annex 11を5→19ページに拡充しAI向けAnnex 22を新設しました。両者の非対称がグローバルMES設計に与える影響を整理します。
デジタルプロダクトパスポート(DPP)は「MESの新しい出力仕様」である
EUのDPPレジストリは2026年7月20日に稼働を開始しました。鉄鋼は2026年、繊維・タイヤ・アルミは2027年。DPPに必要なロット・工程パラメータ・品質記録・材料構成は、MESが唯一の発生源です。
中国のデータ越境規制は緩和されている──中国拠点MESのアーキテクチャ設計を見直す
2024年3月施行の「促进和规范数据跨境流动规定」以降、中国のデータ越境規制はリスクベースへ転換し明確に緩和方向にあります。年間10万人未満の申告免除など、日系B2B工場のMES設計に直結する現行ルールを整理します。
FDA CSA最終ガイダンスでMESバリデーション工数はどう変わるか
FDAは2025年9月24日にComputer Software Assurance最終ガイダンスを公示し、従来ガイダンスのSection 6を置き換えました。リスクベースと非スクリプトテストの公式化で、MESバリデーションの何が減り、何が減らないかを整理します。
EU GMP Annex 22(AI)──MESに載るAIに何が要求されるか
2025年7月7日に公開されたEU GMP Annex 22ドラフトは、GMP環境のAIにintended useの明文化、テストデータの独立性、説明可能性、信頼度の定義を要求します。11章の要求をMESのAI外観検査・予測品質の調達判断に翻訳します。
GAMP 5第2版とISPE AI Guide(290ページ)はどう使い分けるか
GAMP 5 Second Edition(2022年)とISPE GAMP Guide: Artificial Intelligence(2025年7月、290ページ)は置き換え関係ではなく並行運用です。MESとAI機能のバリデーションで、どのフェーズにどちらを参照すべきかを整理します。
21 CFR Part 11とMES──電子記録・電子署名の要求を条文から読む
1997年施行の21 CFR Part 11は今もFDA査察の基礎ですが、2003年ガイダンスの執行裁量と2025年のCSA最終ガイダンスを踏まえないと過剰対応になります。条文構造とMES実装の対応関係、調達時の確認項目を整理します。
データインテグリティ(ALCOA+)の9要素をMESでどう担保するか
ALCOA+の9要素はMHRA(2018年)、FDA(2018年)、PIC/S PI 041-1(2021年)が共通に採用する枠組みです。MESが構造的に解決する要素と、導入しても残る要素を分け、設計・運用チェック項目まで落とし込みます。
EU AI Act高リスク義務の延期──MESのAIは2028年8月2日が実質期限
2026年6月16日、欧州議会はEU AI Actの高リスク義務の延期を承認しました。単体AI(Annex III)は2027年12月2日、機械・医療機器組込AI(Annex I)は2028年8月2日へ。MESに載るAI機能がどちらに該当するかで準備期限が変わります。
CSRD/CSDDDのOmnibus I緩和──指令(EU) 2026/470後の製造データ要求
サステナビリティ報告を緩和する改正指令(EU) 2026/470は2026年2月26日に官報公示、3月18日に発効しました。緩和後のタイムラインを整理し、それでも消えない製造データ要求(DPP・電池規則・顧客経由の開示要請)とMES設計への含意を解説します。
NIS2とCyber Resilience Act──製造業の「工場」と「製品」に効く2つのEUサイバー法
NIS2指令は従業員50名以上の製造業をインシデント報告義務の対象にし、Cyber Resilience Actは2027年12月11日からデジタル製品にセキュリティ要件を課します。MESの運用と調達の両面で何を確認すべきかを整理します。
EU MDR/IVDR改正提案(2025年12月16日)──医療機器MESは「待つ部分」と「進める部分」を分ける
欧州委員会は2025年12月16日にMDR/IVDRの改正提案を公表し、リスクベースの簡素化へ舵を切りました。一方でEUDAMEDの透明性要件は2026年5月28日から始まっています。医療機器MESの設計で、改正を待ってよい項目と待ってはいけない項目を分けます。
PIC/S GMPと日本のGMP省令──2021年改正がMESに求めるようになったこと
日本は2014年7月にPIC/Sへ加盟し、2021年8月施行の改正GMP省令で医薬品品質システムとデータインテグリティが明文化されました。医薬品工場のMES・電子記録を、GMP省令・CSVガイドライン・PIC/S GMPのどれに照らして設計するかを整理します。
EU電池規則とバッテリーパスポート──2027年2月18日、MESの製造データが審査対象になる
EU電池規則(EU) 2023/1542により、2027年2月18日からEV電池・2kWh超の産業用電池等にバッテリーパスポートが義務化されます。カーボンフットプリントは製造拠点・バッチ固有データが求められ、MESの実績データがその発生源になります。
ESPR:繊維・タイヤ・アルミの委任法令が2027年に来る──DPP対応を逆算する
ESPRワーキングプラン2025-2030(2025年4月16日採択)により、繊維は2027年第4四半期、タイヤ・アルミも2027年に委任法令の採択が予定されています。適用は採択の18か月以上後。逆算するとMES側のデータ整備は2026〜2027年が設計期です。
輸出管理とMESデータ──中国商務部の対日40社リストで「双方向の点検」が必須になった
2026年2月、中国商務部は日本企業・組織40社を輸出管理コントロールリストと注視リストに掲載しました。工程パラメータやレシピを国境越しに共有するMESは、日本側の外為法と中国側の輸出管理・データ規制の双方から点検が必要になっています。
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